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2017年12月24日説教

説教タイトル:救い主の誕生
聖書箇所:マタイによる福音書2:1-15

論壇 東方の学者たち
 マタイ福音書2章に記されているキリストの誕生物語に東方からやって来た学者が登場します。昔から3人の博士と言われるのは、赤子にささげた黄金、乳香、没新の3つに合わせたからです。共同訳は、星を見てやって来たということから「占星術の」とつけたのかもしれませんが、ただの学者あるいは博士です。
 「東の方から」とは、遠く東方からということであり、ユダヤ人ではなく旧約と無関係な異邦人であることを意味します。異邦人が生まれたばかりの救い主を拝みに来る姿は、キリストの救いが異邦人、すなわちすべての人に及び、キリストを礼拝するようになることを象徴的に示しています。
 学者は人間の最高の知恵を意味します。人の知恵である学者がみ子を伏し拝む姿は、人の知恵が神の知恵にかなわないことをあらわしています。「わたしは知恵ある者の知恵を滅ぼし、/賢い者の賢さを意味のないものにする」(Ⅰコリント1:18節以下)に通じます。
 「その方の星を見たので」は、星がみ子の誕生を指し示すほど、イエスの誕生の意味は大きいということです。キリストによる救いは、第二の天地創造といってよいほど、被造世界全体に及びます。「時が満ちるに及んで、救いの業が完成され、あらゆるものが、頭であるキリストのもとに一つにまとめられます。天にあるものも地にあるものもキリストのもとに一つにまとめられるのです」(エフェソ1:10)。
 学者がヘロデのもとを去ったとき、「東方で見た星が先立って進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった。学者たちはその星を見て喜びにあふれた」(マタイ:9)とあります。星は東方で見たきりであったが、退出した後、再びあらわれたのです。ヘロデのところにわざわざ行かせ、旧約を開かせ、預言を確認させたということです。ヘロデの上に神がいることを示しています。支配者ヘロデの上に、人の上に神がおられることを忘れてはなりません。
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