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2018年8月12日説教

説教タイトル:お前の弟子の一人か
聖書箇所:ヨハネによる福音書18:12-27

論壇 沖縄問題
 8月は、6日広島に原子爆弾が投下された日、9日は長崎に原爆が落とされた日です。15日は終戦の日。
 原爆の投下された6日と9日は戦争の被害を思い起すとき、15日は戦争の加害者であることを主に考えるときであるといえます。この八月を過ごす中で、戦争には、加害と被害、加害者と被害者の両方があることを心に刻みたいと思います。
 加えて、今年は8日に翁長雄志(おながたけし)沖縄県知事が亡くなりました。米軍普天間飛行場の辺野古移設に強く反対し、移設を進める現政権と対峙してきた知事です。報道されているように、沖縄の問題とは、国土面積の0.6%の島に米軍専用施設の70%以上が集中していることです。「なぜ沖縄だけにこれほどの重荷をおしつけられねばならないのか」これが翁長知事の叫びです。
 沖縄問題は、過去の戦争における加害と被害という枠組みでは収まりません。では、いかなる問題なのでしょうか。過去ではなく、現在の問題です。将来にわたる軍事施設という点では将来の問題。
 翁長知事は保守本流を歩み、日米安保体制の必要も認めながら、辺野古問題では一歩も譲りませんでした。日米安保体制という点では外交問題。国内基地負担の問題としては国内問題。
 イデオロギーではなく、アイデンティティーという言葉で、保守・革新の対立を乗り越えて作り上げた「オール沖縄」。このオール沖縄で現政権と対峙するという点で、地方自治の問題であり、それ以上に沖縄対本土という問題。特に、琉球処分という歴史的観点から、沖縄の側に立てばそうなるのでしょう。
 この沖縄対本土という考えが、わたしたち本土の人間にはまったくわからないのではないか、そう思います。
 沖縄問題とは何であるのか。これは難しい問題ですが、各人が平和と軍事について考えるのによいテーマだと思います。

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